しかし、初めて参加した会場で彼女を待ち受けていたのは、理想とは大きく異なる、混沌とした現実であった。初心者に対する強引なアプローチや、会場全体を包み込む圧倒的な熱気に、彼女のプライドは激しく揺さぶられていく。周囲の熱狂に触れる中で、彼女の意識は次第に別の方向へと傾いていく。
一度その狂乱的な熱気に触れてしまったリルは、自身の中に眠る抗い難い衝動に直面することになる。拒絶していたはずの対象に、抗えない魅力を感じ、本能のままに欲望の深淵へと沈んでいく彼女の姿が、物語の核心として描かれている。彼女が最終的に手にするのが、念願の注目なのか、それともさらなる混沌なのか、その結末から目が離せない。